Making Report

Fate/stay night | アーチャー
2009年5月6日完成(Gallery に完成品展示) 

Part 5 / 表面処理1

各パーツの整形が終わりました。


ちなみに保管するのにとっても重宝したのは頂き物の菓子箱の類でして、勿論中身はそれぞれ美味しく頂きました!)立派な装丁の箱が多く、勿体無いので何かに使えないかなと保管していたのですが、まさに今回の原型製作では色々な箱にお世話になりました。

 

特に縦横共に正方形に近い箱は、大変重宝致しました。
未処理・処理済・修正用とパーツを分けておくのにすごく便利だったのです。
作業後は蓋をしておけば埃除けや破損も防げ、軽くて柔らかいのでパーツに傷が付かないのがポイントです。
しかしながら使い込むほど、立派な箱でも汚れちゃう点が切ないです。
 

素材が揃った所で、第二段階の「表面処理」に入ります。
必要なのは下地材のサーフェイサーや色々な目のヤスリなどですが、完成までの工程にはどうしても必要なエアブラシも一緒に購入する事に致しました。
本格的で精度の高いエアブラシは何万もするのですが「一生の趣味として塗装をする予定が無いのであれば簡易ブラシでも十分」というリサーチを得て、懐具合にも優しいコンプレッサーと一体型のシンプルなエアブラシを購入しました。

しかし塗装をする際の換気問題は更に深刻な問題なので、一緒に塗装用ブースも購入。エアブラシより塗装ブースの方が高かったのが痛い所ですが、健康と部屋の衛生面を考えれば、きっと安いものなのでしょう(´;ω;`)
ついでなので、紙ヤスリとか乾燥用トレイなどもネットショップでポチポチ押して頼んでみたら、えらいでかい箱が届いてビビりました。
まさにワイドテレビでも注文したのかという状態でしたが、塗装ブースの形が自分が使ってる22インチのPCワイドモニタに近い形状だったので、まさにテレビと変わりませんでした('-')
 

こっちの小瓶は相棒が買ってくれました。
筆洗い&薄め液のラッカーシンナー等の溶剤を入れておくのに重宝してます。ありがとう!

今回は大きい方に瓶入りのサーフェイサーを入れ、更にそれを10倍位に溶剤で薄めたものを作り置きしました。用途は筆での直接塗りと、エアブラシで噴きつける為用です。
細かい傷のチェックをするのにはやっぱり、塗りムラの出来にくいエアブラシが向いてます。

 

 

下の緒写真はそれぞれの原型パーツです。
写真の解像度が良くないので、まだサフ前なのに既に灰色ぽくなってますが…。
白いのが好きなので、もうこれで完成でいいような気がしてきた!

 

 

しかもスカート部分と剣の柄先のパーツも、一緒に撮るのをすっかり忘れてました。
後の祭りですね、ははは!
本当は組み立て後の写真も残したかったのですが、横着して双剣は型取り時に複製しちゃうつもりだったので、パーツ欠けの状態で撮影しても格好がつかないので、あえて止めておきました。
自分のチェック用ならもう見飽きてるし(笑)
 

まず最初は、様子見にサーフェイサー(グレー)を筆塗りしてみます。
溶剤はシンナーですから乾きが早いのが特徴ですが、塗ってる最中から気化していくので換気とマスクは欠かせません。
台所の換気扇を「強」にして回した真下で作業したりしました。

塗装後の乾燥は、エアブラシと一緒に買った乾燥用トレイで。
筆塗りだと塗料のノリが厚目になるので、全体的にテカテカと光っているのが分かると思います。
何だか串揚げみたいになってますね。
 

サーフェイサーが乾いて、パーツがグレーに統一されます。
すると、白い時には気が付かなかったキズや歪み、窪みなどの凹凸がはっきりと浮き出てきますので、これらを紙やすりで慣らしながら平らにしていったり、溶きパテを盛ったりして見た目を整えていきます。
使うヤスリは大きいままだと不便なので、細かくハサミで切っておくと便利です。
決して都こんぶではありません。
 

サーフェイサーの粒子は細かいので、目に見えないキズは補修してくれます。見えないので有り難味は薄いのですが。
逆に目に見えるキズが処理しなければならない箇所なので、一旦全部のサフを剥がす勢いで白くなるまでヤスリをかけます。
ヤスリで表面を撫でて色が残ってしまう箇所は、最初からへっこんでしまっている部分です。

しかしこの作業が本当に大変でして。
手が疲れますし、ずっとやっていると指がガサガサに。
水ヤスリを使うのが良いらしいのですが、原型が水に溶けるファンドなので、紙ヤスリオンリーで作業してます。
 

全部のパーツをヤスリがけを終えたら、今度は更に細かいチェックをする為に、エアブラシを使ってもう一度同じ工程を繰り返します。
筆塗り時に使ったサフをエアブラシの塗料カップに入れて噴いてみたところ、液体濃度が濃すぎたようで粉状になってパーツに付いてしまってちょっと半べそに。全部拭き取りました…orz

更に薄くしてみたのですが、一番の原因はサーフェイサーも粒子の細かさが色々あって、私は一番粒子の粒の大きい「500番」のサーフェイサーを使っていたのです。
まだその違いを良く知らなかった時に、スプレータイプの「1200番(一番細かい)」を買っていたので、瓶に移して色水レベルまで薄めたものをエアブラシで使用してみたところ、綺麗に噴くことが出来ました!
しかし一番困ったのは塗装ブースの設置場所…排出用ダクトを伸ばせる窓際が畳部屋しかなかったので、塗料零しが怖かったです。(零さなかったけど)
 

 

エアブラシだとやっぱり、美しい塗装が出来るなと改めて実感。
見た目からしっとりと均一に色が付いてくれて、筆塗り時のテカリがほぼ無いのが分かると思います。
色水レベルの薄い塗料なので、これ位までハッキリとグレイ状態にするには何回も重ね噴きをしないといけないのですが、シンナー系の塗料だとほぼ待ち時間もかからないので、それ程はストレスもありません。むしろ安物コンプレッサーの音がうるs
携帯画像だと接写が厳しく非常に分かりにくいのですが、肩口とおでこの生え際のキズと色の濁りが確認出来ました。

フデ塗りはそれだけで毛羽立ちムラが出るので、こういう繊細な確認は不可能なのです。あくまで最初の大きな穴埋めというレベルには有効なのですが。
キズはパテ等で埋めて均さなければならない箇所、濁りは全体的に毛羽立っている可能性があるので、更に細かい目のヤスリで削る事になります。

削りなおした部分がちゃんと修正されているかは、またサフ噴きをして確認して…と、納得できるまで繰り返す、そんなマゾ作業の「表面処理」 …多分、原型製作をしている人でこの作業が好きな人って、ほぼ居ないんじゃないかなと思っております。だってマゾ作業すぎる!
しかしながら私は根気が無いので(…)今回の修正後、もう一度サフを噴いたら、時間も押しているので表面処理の工程は終わらせたいと思います。