Making Report

Fate/stay night | アーチャー
2009年5月6日完成(Gallery に完成品展示) 

Part 3 / パーツの整形1

パーツの形出しと分割が出来たので、次は「干将・莫耶」の製作です。
握り手と武器のグリップが干渉し合う部分なので、互いのサイズとバランスが合うように調整しないとならないのですが、これがまた難しい。


写真の一番右の白いのが、ファンドで作った原型(片面)です。
柄の芯には爪楊枝を利用しました。爪楊枝サーヴァント!

 

これを反対側も作るのが面倒だったので横着して、もう片面を型取りアイテムでコピーして使いまわそうと思い黄色いポリパテ(黄)やエポパテ(緑)で試してみたのですが、綺麗には型を取れず、不慣れな素材のヤスリがけの手間がえらいかかってしまい、結局は上手くいきませんでした。

その中でもようやくマシにヤスリがけが出来た一番左の緑色の刀は、この後の仕上げで力を入れすぎて真ん中からポキリと折れた。ふんぎゃー!!!!
アーチャーもおかんむりのへっぽこ投影です。

しかし「干将・莫耶」は両面非対称な刀なので、同じ向きをもう一つ作っても無駄だという事に、そこまで作業して気が付いた訳ですが…。
 

失意を胸に(…)腰巻つうか、謎のひらひらスカート作りに逃避気持ちを切り替え。

薄く伸ばした布状の濡れファンドだと、スカートを整形するのは比較的楽なのですが、なんせ乾燥がめっさ遅いので、めくれている部分とか曲がらせたい部分とかは、何か台座で固定して一日位置いておかないとなりません。(主に部屋のエアコンの傍が乾燥場所です)

で、寝て起きて乾いたかなーとか様子を見てみると、目を離してた間に歪んで角度が変わってたりして、割とボロボロな仕上がりになってました。
腰周りがまだブカブカだったり破けてたりもしますが、ここから更にファンドを全体的に盛り付けながら厚みを出していきます。ひらめく布の皺がまた難しく、気に入らなくて何度も削ったり盛ったりの繰り返しです。

写真は全体像を見る為に、バラしたパーツを組み立てなおした時のものです。
握り手に爪楊枝を握らせて、刀を持たせた時の角度も合わせて調整していたのですが、爪楊枝二刀流は割と可愛かった(笑)
 

で、仮組み立て時に片腿のみの分割線が気になってしまったので、思い切って両足とも切断しました。
片足を切り離した時も感じましたが、この後更にそれぞれのパーツの整形作業が楽になりました。もっと先にやっておけば良かったまじに…!

まずは靴底を作って左右を交互に乾かしながらヤスリがけ。
凹凸にファンドを盛って、乾いたら彫刻刀で削って180番の紙ヤスリでペーパーがけ…これを交互に繰り返し。
写真のものは右側の方がヤスリがけが進んでいる状態です。
先にベルト部分を綺麗に整えてから、その下のズボンの部分の皺を作っていきます。
 

そしてこちらが、胴体を含んだそれぞれのパーツ。

片足のヤスリがけで疲れ切ってしまい気分転換にとお尻の磨きに没頭した結果、大分ヒップラインがボリュームダウンしたような気がします。
胴体は更にラインが細かくて、細かい部分のエッジ出しに緊張しっぱなしでした。(手が滑ると傷付けたくない部分を削ってしまうので)
それでも日を空けるとその時は気が付かなかった歪みを見つけ、溶きパテで細かい部分を補強しながら薄く盛っては彫刻刀で切り出して…を延々と繰り返します。
その作業はまるで、図工の版画製作のよう。
踵の厚みが均等ではありませんが、金属プレートのパーツもまだ付けていない状態なので、最後に調整をする予定です。
 

全体におおまかなヤスリがけを終えた所で、太股の切り離した場所の隙間を、腕関節の時と同様にファンドで埋めていきます。
しかしこの作業は一番難しい…。
何時までたっても要領がつかめず慣れません。

本当は接合部にはファンドより硬い素材を使った方が良いのですが(かっちりしないから)今回は最後まで出来るだけファンドを多用して様子をみてみようと思います。
まぁ、趣味造形だしね。

 

しかしここで問題点が。

……うーん…。足のバランスが悪い。
正面・背面から見ると、軸足になる左足がO脚すぎます。

 

これには理由があって、手前に出した軸足をO脚気味に描くと動きが出るという、イラスト的な手法をそのまま使ってしまった私のミスなのです。
2Dの誤魔化しは3Dでは通用しなかった!ごめんなさい!
 

仕方が無いので男らしく、左足を膝部分で切断する事に。ポッキリ。
再接合時の強度がちょっと心配なので、中心をくり貫いて乾燥した芯材を入れてから、角度を直して膝を作り直し。

 

そんな感じで、脚の歪みを解消しました。
横に寝かせると、どうしても接合部分が浮いてずれてしまいますが、そこはご愛嬌で。
立たせれば重心が下がるので、割と目立たなくなります。(割と…?)

ベルトのせいもあるのですが、膝の関節部分の凹凸が分かり辛くずんぐりとしているのも気になったので、もう少しメリハリをつけるべく膝の裏も皺を削り直しました。(そう言いつつ裏面の写真は無い訳ですが)