Making Report

Fate/stay night | アーチャー
2009年5月6日完成(Gallery に完成品展示) 

Part 2 / 体の製作1

ようやく体パーツ作りです。
最初に色々な大きさに乾燥させた棒状のファンドを適当に胴手足に配置して、体を何となく繋ぎます。

 

腕は後で取る事になるので、まずは頭部とのバランスを見るの優先で腕は無いまま。
それでも尻のようなものを作ってしまうのは俺のジャスティス。

 

立った!アーチャーが立った!
だがちょっと待って欲しい。
ええっと…何ですか?このシュールな花瓶は…?

自立させる為に踵を作ってみると、何となく体っぽくはなったんですが、やっぱり服のラインを入れない状態では全く等身の把握が出来なかったので、ファンドが生乾きの内にアンダーの武装とかズボンの皺とかに、適当に線を入れてみましたが、それが余計にシュールさを演出してしまったようにも思われます。
花瓶部分には首がブスっと挿さるので、ぽっかり開けてます。

さて、シュールな花瓶に頭部をブスっと挿してみましたが。
…うん、思った通り、頭がでけぇ!

ちょっと話が脱線しますが、ねんどろいどとかチビチャラとかで、よく皆さん二等身なんて描けるなぁといつも感心してしまいます。自分には絶対描けないんですよ…要するに、デフォルメがヘタって言いたかったんです('-')

そんな訳で早くも「頭でっかいちみっこキャラ」系を断念する事に。(早いよ)
いつもの自分の描く様な等身よりは、ちょっと縮めた感じ程度をイメージしながら作っていく方針に切り替えました。(変わり身の早さには定評があります)
 

そんな訳で胴体をチョキン。(ッアッー!)
等身を伸ばす事を前提とするなら、まず脚が短かすぎる!
そんな訳で胴体をカッターのこで切り離してから、腰部分だった箇所も股裂き状態に縦に切断して脚のパーツへと変更。

新しく腰は作り直し、切り離した両脚をその下にくっつけて脚を長くする事に。
ちなみに写真のオールドファッションみたいなのは、襟元のパーツです。これを花瓶穴にくっ付けてみて、立て襟の様子をみてみます。
 

ひとまずパーツの借り組み。バランス調整についでに適当に腕もくっつけてみましたが、何とか自立するようです。
後ろの太股部分がいびつなのはパーツを乾燥させただけで、かつて腰パーツだった頃の厚みを削って無いからです。

脚を伸ばすと足首から下も大きく広げないとバランスが悪いので、手足がごっつくて大きめにしようかと思いながら多めにファンドを盛りました。
写真だと脚はまだ短いような気もしちゃうんですが、チビキャラの割には結構長くしてあります。足元が不安定な気もしますが、この後ブーツの踵がくっつく予定なので、そうしたら安定するかな?
しかしどうにも携帯だと、俯瞰気味にしか撮影出来ないのが悔しい。

うーん、まだ頭部の方が比重が重いかな…しかし最大のボリュームになるだろう外套のスカート部分を作ってないので、バランス的には全部のパーツが揃わないと調整は難しそう。
そんな訳で次は頭部に髪を付けた後に、また胴体と合わせてみて再監修をする予定です。
 

初心者的に一番の難関だろう、髪の作業に入りました。
何が困るって、基本的に美少女系フィギュアが多い昨今、何気にオールバックヘアのキャラクターの参考資料って無いんですよ。
なので結局は、市販のアーチャーフィギュアを参考にちまちまとファンドをくっつけた訳ですが…正直、髪の部分を別パーツにするかは悩みました。

前髪のあるキャラだと、前髪と後ろ髪と額で分割になるんですが、オールバックでそれをやるなら、一体型にするか生え際で分けるか…のどちらかになる訳で。あるいは生え際だけ顔パーツにくっつけて後ろ髪を分割とか。
しかし生え際で分けるのだけはカツラみたいなので避けたい所です。

髪の造形は「複製を作る時に型から抜ける形」にする必要があるので、型取りのシミュレートしながら無茶のないようなラインを作るべく試行錯誤。何せ初心者なので、無茶は禁物です。

 

とりあえず様子見にと、生え際にバナナのような前髪のトサカをつけてみて乾燥させる事にしました。
元々後頭部を大きめに作っていたので、髪の盛りは少なめになるように気をつけながら作業をしていた筈なのですが、ついつい盛りすぎて頭が非常に大きく重くなってしまって何度もやり直しに…。orz

後ろ髪はバナナをくっつける目安にと、スパチュラ(金属ヘラ)で形出しをしたものです。
ファンドが生乾きの内にほじくってツンツンに立ててみたりもしてみましたが、左右の均等なバランスが取り難かったので、その後素直にひと房ずつバナナをくっつけました。

 

 

髪は乾燥させただけの状態ですが、再度胴体とドッキング。
それでも前回よりは、ましな造形になったような気がします。なんせ前のはスキンヘッドガンダムだったしな!

しかしやはり予想していた通り、盛りが大きすぎて角度を選ぶ髪形になってしまった…。
実際は髪はこの撮影後に手直ししまくったので、後半はもうちょっとスマートな感じに修正されています。
本当はある程度、後ろ髪に長さが欲しかったのですが(海洋堂の胸像シリーズのが理想的)角度によってはどうしても真ん中の写真みたいなやぼったいシルエットになってしまう事もあり、ちびキャラなのに余り髪だけ細かく造形するのも変かなぁと言うジレンマとの闘いの末、後頭部より生え際とトサカ!トサカを優先しました。(私にはトサカなど無い…!と怒られそうですが)

体パーツは頭部の乾燥中におおまかに削ってから、目安になるように服のラインをシャーペンで書き込んであります。
胴体なんて腰に乗っけているだけで固定もしてませんが、意外に安定していて驚き。
右手が長すぎなのは、整形時に腕に使った芯棒が長すぎたからですが、今は放置。
腕はどうせ後で切り離してしまう部分なので、手首部分の装飾の書き込みもあえてしてません。
しかし手パーツもまた苦労しそうな部分だなぁ…。

体の製作2

切り離したボディに水でゆるく溶いたファンドを少しずつ盛っていきます。
本当なら上半身は筋肉を盛り付けてから、アンダーウェアのラインは引くべきなんですが、今回はデフォルメ体系なのでラインから見える場所だけ、後で肉付けをする方向に。

 

ズボンは太股のベルト部分を先端の細いヘラで盛り付けていきましたが、ご覧の通り縁はガタガタです。
ファンドは粘質もゆるく鋭利な精度が出し辛い素材なので、乾燥させてから彫刻刀やヤスリ等で綺麗に削りながら整形する事になります。

しかし、この盛り付け作業が割と大変。
含ませた水気が多い程、蒸発した時の肉減りが顕著に現われるので、根気強くちまちまとファンドを何度でも重ねて盛っていきます。これは本当に肩がこる!
 

腕も手首部分に、別に作っていた手~指のパーツをくっつけてから、おおまかな肉付けをしました。
指を作るのはミクロな作業過ぎて、手先が震えた訳ですが…プルプル。

外套の形出しがようやく出来たので、肩口の切り替えし(縫いしろ)のラインで両腕を肩から切り離した所、何故か恐ろしく腕の大きさが変わっていた。
いや…これは違うってレベルじゃねーぞ?(比べながらやってた筈なのに)

この後は小さい方に肉を盛り付け、大きい方を更に削って互いの中間位の大きさまで歩み寄りました。歩み寄りは大事。
 

主なパーツの切り離しが終わったので、ダボ(パーツ同士をはめ合わせる為の凹凸部品)を作りました。
本当は自分がやった方法ではなく、もっとちゃんとした作り方があるようなんですが、調べてもよく分からないので、かなり適当です。

しかし四角く削り出したブロックを埋め込んで接着していた最中、力を入れすぎてファンドを付け足した時の太股の接合場所が、

ぼきりと折れた(゜Д゜)

フギャーッ!と一瞬パニくりましたが、折れた場所が丁度ベルトの位置だったので、あえて接着しないでこちらにもダボを作成。
内股は作業が難しい部分なので、折れた事でこの後の作業がかえって楽になりました。
 

 

そんな訳で、ダボのはめ込みチェックに、削り出した頭部もセッティング。
真ん中の写真の角度が、個人的にこの段階で満足出来たシルエットだったり。(超自己満足)
お尻はどうにもふくよかすぎなんですが、上半身をちゃんと作りこんでから、バランスを取りながら削っていく予定です。
むしろ削らないとスカート部分と干渉し過ぎてしまう…!
腰巻(スカート)部分の製作は、腕のパーツを整形してからになりそうです。
 

腕にも大きく穴を開けてから、凹方のはめ込み穴を作って隙間埋め。
接合部はどちらもファンドなので長時間の接着は禁物です。互いがくっ付いってしまうので、表面が乾いてから何度も付けたり離したりしてなじませていきます。

これがぶっちゃけ面倒で時間がかかる。


ファンドが極力くっ付かないよう何か無いかな…と考えていたら、丁度置きっ放しだったエナメルトップコートがあったのでダボ側に塗り付けた所、テカリと浸透は若干しますが、なかなか良い感じに剥離出来ました。

これがファンドでなければリップクリーム等の油脂で事足りるんですが、ファンドは水に溶ける為、付いた油脂を後で洗い流す作業が行えないのです。
本当はエポパテ&ポリパテを使えばいいのですが(どちらも持ってるし)どうにも匂いがきついのと、マテリアルとして自分には扱いにくいので、つい敬遠してしまいます。
出来れば極力無臭で作業をしたいのです…。